【柳屋ベーカリー】創業大正10年うす皮あんぱん
先日、仕事で小田原方面に出掛けた時に、「あんぱん」を買って食べることが出来ましたので、感想などを「食の自由帳」に綴っておきます。
今回、アンパンを購入したお店は「柳屋ベーカリー」さんです。購入したアンパンが入っていた紙袋には「相州小田原宿筋違橋町 うす皮あんぱん 創業大正10年 柳屋ベーカリー」と書かれていました。
場所は、車で箱根方面にお出掛けをする度に、行き帰りの国道一号線を走っていると「在るなぁ~」と以前から気にはなっていたお店で、何度となくテレビ番組で紹介されたこともある人気店です。
創業大正10年 うす皮あんぱん 柳屋ベーカリー
住所: 神奈川県小田原市南町1-3-7
最寄り駅: 箱根板橋駅[出口]から徒歩約12分
営業時間: 9:30~16:00
「外郎」で有名なお城を模った店舗「ういろう本店」よりも箱根寄りに位置しており、黒塗りの昔ながらのどっしりとした木造店舗です。
店舗の駐車場は無いようなので、どうしても車しか・・・という場合は、自己責任で路上停車となります。しかし、泣く子も黙る天下の国道一号線ですから、いくら2車線だからといって時間帯と曜日によっては、大変迷惑な結果となりますので十分お気をつけ下さい。
小田原はパン屋さんが多い気がする
小田原市内を走ると、シャッターが閉まっている商店がとても多く、街が終わってしまっている感じがして、チョット寂しい気分になります。
そんな小田原の街中にあって、今回の柳屋ベーカリーをはじめ、小田原駅東口の商店街にある守屋のアンパン、池波正太郎も愛した料亭だるま料理店の裏にある角田屋製パン、竹の花通りから一本通りを中に入りちくわパンで有名なブランジェ昇平堂・・・などなど、名だたる老舗パン屋さんが小田原で頑張っていました。
さて、店舗左手のガラス張りのショーウインドウ内には、アンパンのラインナップ見本と一緒に、ここを訪れた有名人のサイン色紙も一緒に飾ってありました。また、店舗の古写真や提灯が飾ってある所が、城下町小田原らしさを感じます。
サイン色紙は、ここ小田原出身で、毎年5月3日に開催される「北条五代祭り」には欠かせない存在の阿藤快や柳沢慎吾をはじめ、名取裕子、今は亡きちい散歩の地井武男などのサイン色紙です。地井さんもここに立ち寄られたのですね。
有名人のサイン色紙下に並ぶ商品見本のアンパンのラインナップは、「北海道産の金時豆を100%使用している大正金時」をはじめ、「栗白」「幻の黒豆」「こし」「つぶし」「うぐいす」「いも」「宇治抹茶」「赤しそ」「桜白」です。
よぉーく見ると、アンパンの値段が表示されていないので、昔、京都でよく見かけた、実はお値段は「時価」で最後に高額なお会計になるのでは・・・と、気の小さい私はチョッとビビりながら、硝子戸を開けて店の中に恐る恐る入ったのでした。
歴史を感じさせる店舗の中に入ると、カウンター越しに商品がところ狭しと並び、小さなお盆に商品を自分で選んで乗せ、さらにガラスのショーケース内には惣菜系のパン類などが並び、お店の方にお願いして包んでいただくという、対面販売となっており、商品を選んでから最後にお会計をする、一般的なパン屋さんの購入システムでした。
心配していたパン類のお値段は1個120~200円前後で、買い過ぎなければ痛手を被らないそのお値段にひと安心です。
ビニールで個包された定番のアンパン以外にも、パイや揚げたパン類がショーケース内に並び、選ぶのが困るほどでしたが、それぞれに「女性に人気ナンバーワン」など一緒にコメントが付いていて、初めてでも選びやすくなっていました。
大正金時、いも、アンドーナツを購入
今回購入したのは、初めてということもあり間違いを起こさないためにも、表示されていた売れ筋の案内札で選んでみました。
こちらの商品はどれもうす皮だけあって、中身の具がたっぷりな点が最大の特徴で、手に取るとそのずっしりとした重量感に驚かされます。
まず「大正金時」は、「厳選した北海道産の金時豆を100%使用」と書かれた人気商品です。
後から地元の人に聞いた話では、午前中には売り切れて無くなってしまう種類もあるそうで、今回は平日の13時くらいでしたので、売り切れの商品も無く、沢山のアンパンの中から選ぶことが出来ました。
営業時間が9:30~16:00ですから、いろいろな味のアンパンを楽しみたい方は、早めの時間に来店することをおススメします。
大正金時を割って見ると金時豆がたっぷりで、パンと言うより和菓子に近い感覚です。
これだけぎっじりと金時豆が入っているのですから、どうしてあの重量感溢れる、ずっしりとした重みがあるのか頷かされます。
その薄皮とたっぷりの具から、和製シュークリームを連想しながら食べると、金時豆は白餡の甘さで、その豆の味がしっかりと分かります。
昔はアイドルグループ幕末塾で活躍されていたとは思えないほどの変貌ぶりで人気のグルメリポーター彦摩呂風に言うならば、「あずきの甘さが肉ならば、金時の甘さは野菜のようなやさしさやぁ~」となるでしょうか。
安物にありがちな、やたらと甘くて餡もドロドロに濾してある物とは違います。その証拠に1個食べ終わると、軽く茶碗1杯のご飯を食べ終わったほどの満足感と満腹感を感じます。
ですから、お腹の減り具合を考えて、出来ればお腹が空いた状態で食べないと、おいしく食べることが出来ませんのでご注意ください。
勢いでアンドーナツも食べちゃいました
強烈なボディーブロー喰らったように金時豆のパンチが効きましたが、不覚にもお昼ご飯代わりのつもりもあったので、勢いでアンドーナツも行ってしまいました。
ダメなんですよねぇ・・・
この揚げパンを思わせるザラメの砂糖が思いっきり効いた姿の誘惑には勝てません。
アンドーナツは、その愛くるしい容姿を一目見た時から「俺はこれ!」とすぐに即決です。ちなみに、アンドーナツはショーケース内に「食べて!食べて!」と言わんばかりに並んでいますから、お店の人にお願いして包んでもらいましょう。
昔、揚げパンを給食で食べた時のトキメキを想い出しながらアンドーナツを割ってみると、たっぷりのつぶ餡に、うす皮のパン生地が現れました。たまらずガッついて口に運べば薄皮の威力発揮です。
ありがちな、パン生地がぶ厚くてブヨブヨのアンドーナツと違い、ザラメの砂糖の甘さ+薄皮のパン生地の適度な脂っこさ+甘すぎないつぶ餡のコクのある甘みが、絶妙なハーモニーを醸し出していました。
飽きないその味の秘密は、薄皮だから脂っこくない!で間違いありません。
2~3個は一気に食べれそうだと感じてしまうほど後を引く味に、その容姿に似つかわしくない魔性の恐ろしさを感じてしまいます。怖いもの見たさが好きな方は、ぜひ一度お試しください。
いも!!!なんともシンプルなその名のお味は・・・
ゴメンナサイ・・・実は大正金時とアンドーナツを食べて、お腹が一杯となってしまったのでいもは、家に持ち帰り妻と一緒に食べることにしたのですが・・・
まあ、「食べてみて」とは言いましたよ、確かに「食べてみて」とは・・・
でもね、夕食を食べて2時間も経っていないのに、気が付いたらいもは、包装紙だけの姿となり、どこかへ行ってしまいました。
「あれっ・・・全部食べちゃったのぉ?」「うん」
これで、女性に大人気!売れ筋ナンバーワン!がいもであることが、よぉーーーくお分かり頂けたかと思います。なぜか文字もピンク色です。
一応、妻に味について聞いてみたところ「これなら2~3個は一気に食べれちゃう」とのこと。
本当は何個食べれるかじゃなくて、味についての感想を聞きたかったのですが、とにかく、とてもおいしかった事だけは分かりました。
ですから、食べると感想や想いも忘れてしまうほど、野生に帰ることが出来るいものその味は、ご自身で確かめてみてください。
最後に注意する点として、賞味期限が購入日を含めて3日以内となっていますので、お早目にお召し上がりください。
ただ、だからといってご飯の後のデザートとして食べることは、明らかに食べ過ぎですから、誘惑に負けずに自分との戦いに打ち勝ってください。
以上、「相州小田原宿筋違橋町 うす皮あんぱん 創業大正10年 柳屋ベーカリー」のお試しレポートでした。今度はぜひ「いも」を味わってみたいと思います。
お城には桜がよく似合います。
柳屋ベーカリーからの帰りに、小田原城址のお堀端を通ってみると、すでに桜の満開時期は過ぎ、散った桜の花びらが風に舞って優美に踊っていました。
また、お濠の水面には散った花びらが大量に浮いており、桃色の絨毯を敷いたように染まっていました。
人間、おいしいものを食べると心が豊かになって、毎日の暮らしが楽しくなる気がします。
さあ、明日も頑張りましょう!
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